強い風味があり、少しの量でも効果的
クローブはインドネシア原産の熱帯性常緑樹で、花のつぼみを乾燥させたものが香辛料になります。クローブという名前は、形そのものがクギに似ていることから、フランス語でクギという意味の「Clou(クルウ)」が由来とされています。また、香りがとても強いため、ほんの少量の使用で効果的なスパイスです。強い香りは百里離れていても届くという意味で「百里香」とも呼ばれています。
クローブは殺菌力が強く、古代から生薬として使われてきました。6世紀頃にはすでに日本へももたらされ、正倉院にも宝物として納められています。西洋ではオレンジにクローブを刺したポマンダーを、虫よけや芳香剤として使用していました。
インドネシアでは「クレテック」というインドネシア特有の煙草にクローブが利用されています。そのため、インドネシアは世界でも有数のクローブ消費国です。